海外FX業者の約定力は大丈夫?そのしっかりとした注文処理から海外FX業者の約定力の固さを解説します。

FXを行うにあたって大切な「約定力」についてですが、国内FXにおいてはその約定の拒否や「すべり」(スリッページ)が問題となってくることがあります。

これらの問題は単にそういった不具合が発生するということだけではなく、取引業者の信頼性の問題とも重なり、FX口座開設における業者選びの重要なチェックポイントともなっております。

そうなりますと、海外FX業者に対する約定力への懸念が湧き上がってくるのも当然の事となります。

私たちが安心してトレードできるレベルのものとなっているのか?約定拒否やすべりはどれほどの頻度で発生しているのか?

そこで本ページでは、国内業者の例も交えながら海外FX業者の約定力について詳しく説明していきます。

国内FX業者の顧客からの注文処理状況

DD方式

まず先に国内FX業者の注文処理の実態について取り上げてみます。

国内FXにおきましては、トレーダーが注文を発しますとその内容が取引業者の元へ届き、業者はその注文内容に従って外部のインターバンク市場にて、通貨を購入したり売却を行っております。

実はこの時、FX業者は顧客からの注文の全てをきちんと外部へ送っているわけではありません。

「顧客からの注文の行方」

  1. インターバンク市場へ送られる
  2. FX業者内で一時保留

1.については一般的なイメージの通りのもので、FX業者はトレーダーの注文に従ってインターバンク市場を構成する外部金融機関にて任意の通貨を代理購入(売却)しています。

2.の場合、これは例えば注文が多数届いている時などに、買いと売りの別々の注文を相殺処理すれば少ない工程で多くの処理ができることになるので、受けた注文の一部はうまくマッチングさせたいために即座には処理しない場合があるということです。

また他に、インターバンクに注文を流すにしても、注文のタイミング通りに流すよりは、ディーラーの判断によってFX会社が独自に利益を得られるよう2.のような結果となる場合があります。

国内FX会社の多くはこのディーラーによるポジションの裁量処理が行われているのが一般的で、これによりあの狭いスプレッドであっても十分な利益を出すことができるようになっています。

そしてこのディーラーを経由した処理方式のことをDD方式(ディーリングデスク方式)と言います。

ちなみに「インターバンク市場」とは、そういった個体の組織があるのではなく、FX業者が通貨を実際に購入・売却するための第三者の金融機関のことです。

通常は複数の銀行と提携していて、FX会社はその都度有利なレートを提示する金融機関を選んで取引を行っております。

相対取引

上記までの通り国内FX会社は利益獲得のためにストレートに顧客の注文をインターバンク市場に流さないことがありますが、受けた注文がFX会社の利益に反する内容であった場合、逆にそれはトレーダーにとっては利益となることを意味します。

こういった事は当然多くあり、従ってトレーダーと業者との思惑がしばし対立することとなるわけです。これが相対取引と呼ばれるもので、そこにあるのは「利益相反」の性質です。

注文処理の裁量性が強いDD方式の弊害

相対取引の結果

FX会社は上記のような顧客との関わりの中で時には注文が多数に上ることもあり、そういった際には次のようなアクションに出る場合があります。

  • スプレッドの拡大
  • 約定拒否

経済指標の発表時によく見かけられるのが「スプレッドの拡大」で、多くの方が実際に目撃している事と思います。

例えば米ドル/円の例を取り上げてみますと、通常は0.3pipsのスプレッドであるところを、指標発表時には20~30pipsに広げたり、特に世界中のトレーダーが多く集まるアメリカ雇用統計の発表においては、30~50pips程度にまで広がったりします。

スプレッドがここまで大きく変化してしまいますと、私たちトレーダーとしても新規エントリーする気が大きく薄らいでしまいます。

しかしこういった策を行わないとFX会社としても業務が混乱することとなり、その他様々な面に支障が出ることとなってしまいます。

スプレッドを広げる事などによって新規注文へのバリアを張り、スムーズな業務遂行を図るのがその狙いであるわけです。

そして同じく経済指標の発表時や相場急変時など、短時間に過度の注文が集まる場合には「約定拒否」といったことも起こってきます。

このように国内FX会社は、自社の思惑を実現するために様々な施策に打って出てくるものなのです。

また、裁量性の影響が大きいディーラーによるポジション操作や、FX会社の利益追求姿勢といった状況においては、各FX会社、ディーラーまたはその他スタッフ等の発案次第では、当ページで述べられていない処理方法などの存在も十分考えることができます。

従って、DD方式による注文処理はその実態を完全に把握することは困難なものとなってきます。

スリッページ

「スリッページ」は顧客が任意のレートで注文したところ、実際には異なるレートでポジションが約定されてしまう現象のことで、注文レートと約定レートが滑った感じになることから「すべり」とも呼ばれております。

普段の注文処理はもちろんコンピューター機器によって行われておりますが、特に注文が集中している際には、その処理をきちんと完了させる事はなかなかハードであるといった現状があります。

従ってスリッページについては、必ずしもFX会社の意思が入り込んでいる性質のものではありませんが、DD方式の中にあってはレートを自由自在に変更できたりしますので、当然スリッページのような現象を作り出すことも技術的には可能であるのです。

中継ポイントと国内FX

ここで参考までに、トレーダーの発注から最終的な約定までの流れをごく簡単に紹介してみます。

(トレーダーの注文)

取引業者の通信サーバー等

取引業者の方針

インターバンク市場の提示価格1

インターバンク市場の提示価格2

インターバンク市場の提示価格3

インターバンク市場の提示価格・・・

(約定)

注文から約定までにおいては、先ほど説明しました相対取引におけるFX会社の思惑(上記「取引業者の方針」)や、同じく思惑に絡むものとして「インターバンク市場の提示価格X」を経由しております。

またインターバンク市場の提示価格は、いくつかの提示レートの中から最終的に1つに絞られることとなります。

約定までの間に中継ポイントがいくつも存在していることは、国内FX業者の業務の不透明さ・信頼性への懸念などに繋がっていくのです。

海外FX業者の公正な注文処理と優れた約定力

NDD方式

では次に、海外FX業者の場合について説明します。

多くの海外FX業者においては、「NDD」(ノーディーリングデスク)方式と呼ばれる注文処理方法が採られております。

NDDは、トレーダーから送られてきた注文をFX業者はそのままインターバンク市場に送り込むのが特徴で、DD方式にあるようなディーラーによるポジション操作などといったことは行われておりません

一般的な取引業者のイメージとしては、トレーダーの注文をそのままインターバンク市場に送り込むだけの取引代行業者といったものだと思いますが、NDD方式はまさにそういった性質があるものとなっております。

ECN方式

これはNDD方式の具体的な実行部分の1つです。

ECN方式は、インターネット上に存在する主に大口投資家が集まる取引所において、証券取引所で板を介した株の売買を行っているような感じで、客同士(FX業者など)が主体となりながら通貨の取引を行っております。

ECN方式において海外FX業者の思惑としては、なるべく都合のいい価格のものを探し出すことであり、任意にレートを操作するといった次元とは無縁のものとなってきます。

通貨を買い付ける(売却する)際の価格はあくまでも「探し出して手に入れる」ものであり、他の参加者の注文があってのこととなります。

またNDD方式の類のものであり、ディーラーによる処理は行われずコンピューターによる機械的作業となっております。

出典:Axiory

STP方式

こちらもNDD方式の一種で、STP方式の場合の取引先はインターバンク市場に存在する金融機関となっております。

STP方式においても基本的にはトレーダーに最も都合のいい価格を探し出して通貨の売買を行っており、ディーラー不在の状態でシステム処理により自動的に淡々と処理を行っております。

また取引相手である金融機関はLP(リクイディティープロバイダー)と呼ばれ、FX業者は国内外問わず複数の大手銀行と提携して常に最良の価格を見つけ出す作業を行っております。

海外FX業者の約定力や信頼性を高めるNDD方式

NDD方式においては、ディーラーを利用せずコンピューターシステムによる自動処理で顧客注文を捌いております。

先ほど取り上げました約定拒否やスリッページ等が(ほぼ)発生せず、トレーダーの発した注文通りに約定しやすいので、約定力が優秀であることや、バック処理の透明性・中立性がとても高いのが特徴です。

またNDD方式においては、取引業者の利益はDD方式のような形態ではなく、スプレッド差であったり固定の上乗せ手数料となっており、トレーダーと利益相反の関係にはありません。

従ってトレーダーとしましても、疑念を抱かせる約定に遭遇することがほぼ無いことや、システムトレードによる繰り返し・多数の注文を行って多くの利益を上げることを正々堂々とできるわけです。

システム処理ができるのは21世紀では当たり前

そもそも21世紀の現在において、海外FX業者が顧客の注文処理をNDD方式で自動化させていたり、個人トレーダーであってもEA(自動売買プログラム)などを自由に利用することができるようになっております。

こういった状況は、FXが他の業界を凌駕するような特別な技術を独自に持っていると言えるものではなく、関連した業界においても同様なテクノロジーを備えているのが現状です。

従って、国内FX業者がDD方式にこだわることは、技術的な面から言えば合理性に欠けるものであり、結果として海外FX業者のNDD方式に頼りを寄せてしまう場合もあるのです。

約定力に優れた海外FX業者

Axiory

Axioryにおきましては、通常のスプレッドが発生する「スタンダード口座」においてはSTP方式で処理を行い、スプレッドを狭くし代わりに手数料を徴収する「ナノスプレッド口座」ではECN方式を採用しております。

ちなみにSTP方式においては合計13社のLP(リクイディティープロバイダー)と取引を行っていて、今後もより最適な価格が見つけられるようLPの数を増やしていくことを同社ウェブサイト上で述べております。

出典:Axiory

TITAN FX

こちらもAxioryと同様にSTPとECNの両方式を採用しており、それにかかるスプレッドの状況や手数料の有無も同じものとなっております。

またECN方式の「Zero ブレード口座」では最小0.0pipsのスプレッドを実現させていたり、AI(人工知能)による取引データの収集や新しい処理形態の開発に帰する取扱いがなされております。

この平行した口座形態は他の海外FX業者でもしばし取り入れられております。

例えばGemForexにおきましては具体的な処理方式を公表していないまでも、メジャー通貨ペアで1.2pips程度のスプレッド備えた「オールインワン口座」と、ゼロスプレッド(0.0pips~)・手数料無料の「ノースプレッド口座」を提供しています。

こういった口座設定の中で、99.79%の注文が0.78秒以内に約定されてきたという高い約定実績を誇っております。

Land-FX

ECN口座をメインに提供し、リクイディティープロバイダーの開拓のみならず、優秀な提携企業との海外データセンターの強化に力を入れ、データ送受信の高速化や注文処理における遅れの除去、またそれに伴う約定力の向上に努めております。

スプレッドは0.1pips~、手数料が1ロット(10万通貨)あたり往復7ドル(約700円)かかりますが、その代わりに上記データセンター等を介したスピーディーで確かな約定が保たれております。

出典:Land-FX

まとめ

海外FXにおける約定力は、非常に優秀であることが分かります。

NDD方式によってトレーダーからの注文をそのままインターバンク市場に送り込むだけで、約定拒否やスリッページ等を避けることができるのです。

すごく単純な仕組みに思えますが、これで十分にトレーダーの期待に応えているわけです。

以下に本ページの内容を整理しておきます。

  • 国内FX業者のDD方式は顧客注文の約定に問題が残る
  • 海外FX業者のNDD方式は顧客注文をストレートに受け付けることで高い約定力を誇る
  • 海外FX口座においてはECN・STPの区別とスプレッド・手数料の実態や発生の有無に注意する

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